アメリカ市場に食品を輸出する際には、さまざまな規制や手続きが必要です。前回の記事では、アメリカに化粧品を輸出する方法についてご紹介しましたが、今回は食品について詳しく解説します。
食品の輸出にはFDA認証が必要?
化粧品と同様に、アメリカでは「アメリカ食品医薬品局(FDA)」が食品の監督を行っています。しかし、食品の輸入にはFDAだけではなく、他にもいくつかの関連機関があります。
アメリカにおける食品や飲料の輸入販売に関与する主な機関は次の6つです:
- 食品安全検査局(FSIS)
- 動物検査局(APHIS)
- 農業マーケティング局(AMA)
- 酒類タバコ税貿易管理局(TTB)
- 税関・国境保全局(CBP)
- アメリカ食品医薬品局(FDA)
これらの機関は、食品の種類によって管轄が異なります。例えば:
- 肉類・卵類は「FSIS」や「APHIS」
- オーガニック食品や植物は「AMA」と「APHIS」
- アルコール製品は「TTB」
- 一般食品は「FDA」
まずは、輸出したい食品がどの機関に該当するのかを確認することが重要です。わからない場合は、私たちGlobal Strideがサポートさせて頂くことも可能です。
FDAへの申請に必要なもの
今回は、一般食品の輸出に関して、FDAに必要な申請について説明します。主なポイントは次の通りです。
1. 製造施設の登録
輸出食品を製造・加工・梱包・保管する施設をFDAに登録する必要があります。所在地や連絡先、代表者の情報も提出が必要です。
2. 米国代理人の指定
輸出食品の製造施設が日本国内にある場合、アメリカ国内に米国代理人を指定する必要があります。米国代理人は、アメリカ在住で、アメリカ国内でビジネスを行っている人でなければなりません。
3. 食品ラベル規制の遵守
輸出する食品のラベルは、FDAの規制に適合する必要があります。栄養表示、アレルギー情報、原産地表示などが求められます。これに違反すると、輸入が拒否される可能性があります。
4. 食品安全計画(FSVP)
食品輸出者は、供給者の食品安全性を評価し、その情報を文書化する食品安全計画を策定する必要があります。供給者の履歴調査やリスク評価、品質管理が求められます。
5. 事前通知
輸出前にFDAに対して、差出人や受取人の情報、配送業者や輸送手段を事前に登録し、承認番号を取得する必要があります。航空便での輸送の場合、到着の4時間前までに事前通知を行わなければなりません。
これら5つの手続きが必要で、実際の申請にはさらに細かい情報を提出する必要があります。日本貿易振興機構(ジェトロ)のユーザーガイドも参考にしてください【リンク】
まとめ
アメリカ市場への食品輸出には、FDAをはじめとする関連機関への申請や登録が必要です。年々規制が厳しくなっているため、早めの準備が重要です。
Global Strideのサポート
Global Strideでは、日本の食品メーカーがアメリカ市場にスムーズに進出できるよう、専門的なサポートを提供しています。成分表示やラベルの確認、輸出に必要な手続き、販路開拓など、食品輸出に関わるすべてのプロセスをサポートいたします。
アメリカ市場への食品輸出をお考えの際は、ぜひ一度ご相談ください。
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